熱心さは時に負の遺産となる
熱心さは組織にとって負の遺産となる事がある。
教員の熱心さ、親切心についての話
私は現在特別支援学校に勤務しています。
重度重複クラスなので3人で1クラスの構成となっています。
私は所属なので担任達をサポートする役割。
そこで体験して思ったことを記します。
授業において
■教材費を自己負担する
特別支援学校の重度重複障害クラスの授業(以下C課程)は教科指導を行いません。
子供の実態にあわせて、遊びながら感覚を養う授業が多いです。
例えば
• トランポリンでの上下運動を体感する
• 季節のものを作る、感じる
• お楽しみ会で楽しい雰囲気を感じる
などなど
教科書がないので授業の担当者が考えます。
学級教材費はありますが、たまに教材費を自己負担してしまう教員がいます。
これが問題。
教材費を自己負担することが善となってしまっては、そうでない授業者が悪となってしまいます。
実際、クリスマス会など年に一回しか行わないような授業では教材費申請に抵抗のある教員が多いみたいです。
じゃあ買わなければいいじゃん!
と思いますが、おそらく授業者は授業を華やかに、派手に見せたいのです。
子供がより楽しいと感じられるように。
また、特別支援学校では子供の数-1以上の教員が付きます。いろんな教員に見られながら授業します。
そこからくる他者意識が原因でしょう。
個人懇談において
担任一人につき、最大でも児童は三人です。そのため個人懇談の時間にはかなり余裕があります。
ここでも問題です。
熱心な先生はどんどん時間を延長してしまいます。(一人に50分なんてことも、、)
保護者としては嬉しいでしょう。
しかし担任が変わったとき、次の先生の印象はどうなるか。
「前の先生の方が熱心にやってくれた。」
こうなりますよね。
これこそが負の遺産。
残業もそうだね。
もちろんすべての熱心さを否定している訳ではないし、組織として足踏みを揃えなければならないという訳ではない。
しかしその背景に不運にも不利益を被る人がいることは頭に入れておきたい。