教師力アップセミナー記録#2佐々木招弘先生の理科
#1の続きです。
子供の表現力を育てるために、国語と関連付ける。
理科で実験したことをもとに、国語の授業で理科説明文を書くというものが紹介されていました。
ここでは水の温まり方を例にされていました。
まず、どのように温まるのかの予想を四択で聞きます。
①だんだん温度が高くなり、100度で止まる。
②だんだん温度が高くなり、100度付近で温度の上昇が緩やかになり、100度で止まる。
③だんだん温まる速度が速くなり、100度で止まる。
④だんだん温度が上がる速度が遅くなり、100度で止まる。
四択に絞ることで、予想が拡散しすぎることを防ぐそうです。
そして実験します。
問いを明確に
〇温めると、水の温度はどのように変化するか。
問いは主語と述語を近づけたほうが、子供に伝わりやすいそうです。
○○を調べよう!のような行動をめあてにしてはだめ。
子供が抱く疑問をそのまま課題とする。
実験、観察を通して、
すべての班のデータをエクセルでグラフ化すると②が正解になります。
(教科書は2分ずつの計測で、①のグラフになるそうですが、1分ごとの計測にすると②になるそうです。100度付近で温度の上昇が緩やかになるのは、加熱されて蒸発するときに気化熱としてエネルギーが奪われるから。)
この実験の結果を国語のように3つに分けてまとめます。
あたためると、水の温度は次のように変化する。
①まず、水の温度がだんだんと上昇していく。
②次に、およそ90℃になると、温度が上がりにくくなる
③そして、100℃近くで温度は上がらなくなる。
そして国語の時間に、説明文指導のテーマとして理科の実験をまとめます。
理科のまとめで、3つにわけてあるので、段落分けも明確です。さらに課題が子供の疑問をそのまま使っているので、問いの部分も明確です。
文章にするのが難しい子は、クラスの子の真似をするようにさせると、いろんな子の文を読み、どうしたらよりよくなるかを考えさせることができる。
例として書いてみると
あたためると、水の温度はどのように変化するのでしょうか。
水を温めて、温度の変化を調べてみましょう。水の入ったビーカーをガスバーナーで加熱し、一分ごとにその温度を測ります。
まず、水の温度はだんだんと上がっていきます。
次に、水の温度が90℃付近になると、上がりにくくなります。これは水が加熱されると同時に、蒸発もしているからです。蒸発するときに気化熱として熱を奪うので、温度が上がりにくくなります。
そして、100℃近くで温度は一定になります。水は温めると、このように変化していきます。
このような感じでしょうか。