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教育・育児・環境教育についてのブログです。セミナーや研修、日ごろの教員生活で学んだことなどを記事にしています。

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学校にスマホは必要か。

学校にスマホが必要か論争がTwitterで巻き起こっていますね。
スマホ推進派は、スマホを持たせることのメリットしか見ていない。
スマホ反対派は、スマホを持たせることのデメリットも見ている。
そんな印象を受けます。(あくまで個人的に)

どちらが正しいとかそういう話ではなく、自分の意見を持つのは大切だと思ったので、ブログにしておこうと思います。
僕の意見としては、今の学校現場全てに導入するのは時期尚早であるといった感じですかね。


まず、小中学校ではスマホを持っている子と持っていない子がいるので、スマホを授業で活用することは不可能です。
仮に活用するのであれば、
調べ学習
スケッチする生き物や植物を写真にとる。(動き回る昆虫には良いですね。)
写生大会の景色を写真に撮れば教室で絵が描ける。
友達のノートを写真でとって参考にする。
休んでいる子にメッセージや連絡、板書を送れる。
体育で自分の動きを動画に撮って確認できる。
電子黒板と結び付けて友達と考えを共有できる。
などが考えられます。意外と使えますね!

しかし、学校で調べ学習をした際のデータ通信料は家庭の負担となりますね。各教室にWi-Fiを完備しなければ調べ学習は厳しいですね。
(学齢期は昼の通信料が無料みたいなプランがあるとよいですね。)

体調不良の時に連絡
これができれば先生の負担も減るかと思ったんですが、どの子がスマホを持っていて、どの子が持っていないかを学校が把握しておかなければ、結局先生が家庭に連絡をする事に変わりはないと思います。スマホを持っていたとしても、先生が連絡しないと「先生が連絡しないないなんて無責任だ。」と、学校批判の種になることが目に見えています。

通学途中の緊急時の連絡
これはあった方がいいなと思いました。しかし、歩きスマホ、自転車スマホによってケガや事故に繋がることもありますね。そこも学校が指導しなければならないので、業務と縛り付け(余計に叱らなくてはいけなくなる)が増えるのが目に見えています。スマホがなくても通学路には子ども110番の家が点在していますし、地域の人が助けてくれます。(僕も熱中症で信号で嘔吐していたときに、助けてもらいました。)まぁあったほうが安心なのは確実ですね。

災害時の連絡
「災害時に少しでも早く安心したいから。」という声を見かけましたが、安心してください。学校は避難所として設定されているので、それ以外の場所よりも安全性は高いと考えられます。スマホがなくても、負傷者がいないのであればその旨をメールで一斉送信すれば安心できるのではないでしょうか。もし負傷している(重篤)のであれば連絡できないので、スマホがあったところで意味をなしません。教員が家庭に連絡すると思います。

GPS
確かに子供の位置が分かれば安心ですが、本当に見ますか?すぐ飽きて見なくなると思います。しかし、遠足などではあるとかなり安心ですね。スキー合宿なんかで遭難したなんてニュースも耳にしますし、いざというときに役立ちますね。誘拐だとすぐにスマホは捨てられると思うので、誘拐された事実だけ知ることになりますね。というか子供の人権をガン無視しているような気になります。

いじめ
カメラを使った嫌がらせ、盗撮の危険性。学校のトイレなんて、下と上に隙間があるので簡単に盗撮されますよ。いじめのネタには困らなくなるんだろうと思います。学校でとった写真をネットに投稿なんてのもあるかもしれません。何より、学校内で恥ずかしい写真を撮られた場合、卒業するまで苦い思いをし続けることになります。不登校も増えるのだろうと予想します。また学校内でLINEを使ったいじめが発生した場合には、学校が指導しなくてはいけなくなります。プライベートなものなので介入は困難です。指導もしにくいと思います。


ボイスレコーダー
教員からの暴言、暴力、いじめなどの証拠を録音できるので、自衛のためにあるとよいかもしれんせん。暴言を吐いてしまうような先生に対する抑止力にもなりえます。


スマホがあっても問題ない学校
学力主義という訳ではありませんが、偏差値が高い学校ほど校則が緩いように感じます。つまり、校則がなくても自律、自治していける子供が集まった学校であるならば、デメリットよりもメリットが上回るだろうと感じます。学校裁量で判断していくことになりそうですね。



盗難、破損
運動会、球技大会などの行事では、スマホの盗難が懸念されます。高く売れるらしいです。そうなると職員室で預かることになります。学校でスマホを壊されたなどのトラブルも十分あり得ます。とても高いものなので、指導も難しいと思います。教員は加害者の保護者に弁償を請求することはできません。教員が払わされるケースも出て来ると思います。この前の「児童が分度器をなげ、目に当たった事件」では注意していたにも関わらず、教員の監督不足とされ賠償金を請求されていましたね。スマホトラブルも教員の監督不足になることでしょう。


感想
私としては、明るいビジョンが浮かばないのでスマホなんて持ってこなくてもいいじゃんと思います。メリットも十分にありますが、それを上回るほどの懸念があります。秩序が保てるような子たちだけなら問題ないことでしょう。しかしそう簡単にはいかない子たちも多くいることを考慮しなければなりません。大人でさえおかしな人はいるのですから。



余談
ツイッターで「学校 スマホ」で検索して、いろいろな人の意見を見ましたが、その中に混じって
「先生がおっちゃんだからスマホ触ってても気づかれんわ!」のようなツイートも見かけました。
そういうことですよね。


さらに「学校が嫌いだ」という高校生のYouTubeチャンネルがあります。
youtu.be

授業中に
・チックトックを撮る
・髪の毛を剃る
・腋毛を剃る
メントスコーラをする
などなどのような動画がアップされています。
こんな学校もあるんです。残念ですよね。
コメント欄も賛美が目立つ世の中です。ちょっと心配ですよね。


個人的な意見でした。