サクッと読める教育・育児・環境教育

教育・育児・環境教育についてのブログです。セミナーや研修、日ごろの教員生活で学んだことなどを記事にしています。

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部活の問題

 

・競争社会

・手当て

・主体的な時間

・専門性

・地域の雇用

体罰

・競争社会

 労働時間

 残業時間が月に45時間までを目標にしているにも関わらず、部活動を実施するとなると、教材研究の時間を削らなくてはなりません。そもそも45時間というのも、残業0時間に向けての前段階に過ぎません。

 労働時間が長くなれば、教員のQOLも下がります。過程を犠牲に教育に向き合っている人も少なからずいると耳にします。そういった人が良い教育をすることができるのでしょうか。

 

手当て

 部活の手当ては、自治体ごとに異なると思いますが、私の自治体(小学校)では、3時間以上で2700円です。3時間未満ならありません。大会の引率なら、7時に学校に集合し、欠席連絡を待ち、それから引率です。去年のバスケットボールの大会では1回戦敗退でも解散が13時でした。つまり6時間拘束されて2700円というわけです。通勤手当も無しです。(通勤時間が往復2時間)

 手当てが少ないというのはもちろんそうですが、もし部活動がなければ、その手当ての財源をICTや職場環境の改善に回せるはずです。冷房が付いていない学校もあります。体育館に冷房をつけても良いかもしれません。

 

主体的な時間

 中学校の話ですが、多くの中学校では強制的に部活動に入部させられるかと思います。放課後の時間は、自分で何に使うかを考えて過ごす方が主体性が育まれるかと思います。現状の部活動の制度は子供の主体的な時間を奪っているとも捉えられますね。学校帰りに部活でない他の事を学びたいという人だっていたかもしれない。その可能性を部活というものを強制する事で、考えることすらできなくしているかもしれません。

 部活動が急な天候や教員の出張などで無くなった際に、子供が「やったー!」と言うような部活動は今すぐ全て無くすべきです。

 子供がやりたいと思って、自分で部活をやるスケジュールを組むことができれば良いかもしれませんね。

 

専門性

 言わずもがな地域のスポーツクラブで指導して貰った方が、専門的な技術を学べます。部活動の先生が、そのスポーツに精通しているかというとそうではありません。テニスをやっていた教員が陸上やらサッカーの指導に充てられることもあります。

 

地域の雇用

 部活動があるせいで、地域でスポーツクラブを生業としたいという人の可能性を奪っています。学校が無償で提供してしまっているがために、地域におけるスポーツクラブの需要をなくしてしまっているのです。部活をなくすことで、地域のスポーツクラブに活気が生まれ、潤います。今の小中高生がそのクラブの指導者になる可能性があるということも考えて欲しいものですね。学校がそういう子の雇用先を奪っているということです。

 

体罰

 部活動での体罰はよくニュースで取り上げられますね。教員が絶対的な権力を持つクラスのことを学級王国と揶揄することがありますが、部活動でもそれが起こりやすいかと思います。選手選抜がありますから、「選手に選ばないぞ。」と簡単に脅すことができてしまいます。また、体育館や部室など他の教員からは見られにくい場所というのも体罰やいじめが起きやすい要因となっていると考えられます。

 大会での成績が教員の評価に繋がっていることも、体罰をしてまで厳しく指導する(体罰が指導ではありません)原因かもしれませんね。

 

競争環境

 部活動は主に大会に向けて練習に取り組んでいきます。それが悪いことと言うことはできませんが、本来スポーツは自分が楽しむために取り組んだり、健康を維持するために取り組むものです。学校において、生涯的にスポーツに親しむ子を育み、スポーツ文化を振興するのが役割かと思います。しかし、大会があることによって、本来の目的とは逸れ、勝つことが目的に変わっていきます。そうなると妬みやいじめなどの人間関係のトラブルに発展していくことでしょう。健全でないです。何のためにそのスポーツをやっているのでしょうか。