それはダメな褒め方!子供の褒め方
最近は子供をほめて伸ばすことが注目されています。なぜ褒める教育がブームになっているのかというと、子供の自己肯定感がとても低いことが明らかになったからでしょう。
しかし、ただ褒めればいいというものではありません。
アドラー心理学では、褒める行為は上下関係の上に成り立つものなので望ましくないものとしていますが、ここでは置いておきましょう。
①人中心の褒め方をしない。
例えば、
「天才!」
「上手!」
「才能があるね!」
「優しいね!
など、その人自身を褒めることは長期的にみると好ましくありません。褒められるために行動してしまい、本来の興味への対象が褒めてもらうことにすり替わってしまう恐れがあります。褒められることは報酬であり、外発的な動機付けです。褒められなくなると「自分はだめなんだ。」と自己肯定感が下がってしまうかもしれません。
さらに、「絵が上手だね!」と言われた子が、少しでも自信のない作品ができたときに、それを隠すようになったり、作る途中でやめてしまったりします。絵がうまいというイメージを守るための行動でしょう。
②結果だけを褒めない。
例えば問題を解いたときに、
「解けるなんてすごいね!」
図工の作品をみて
「うまいなあ!」
など。
解けたことを褒められた子は、解ける問題にしか挑戦しようとしなくなる傾向にあるそうです。一方問題に取り組む姿勢を褒められた場合(「集中してるね。」「よく考えているね。」など)は、難しい問題にもどんどん挑戦しようとする傾向があるみたいです。
私はテストで100点をとった子が「簡単だった!」と言ってきたら「しっかり勉強してたからだね。」と努力にフォーカスして褒めるようにしています。
図工でも、「よく見て書いているね。」「丁寧な線だね。集中していたことがよくわかるよ。」と褒めるといいのかなと思います。
③雑に褒めない。
すごい!天才!さすが!
雑な褒め方は年齢が上がるにつれて子供にも伝わるようになります。子供と大人の間の信頼関係に傷がついてしまう恐れがあります。褒めるときにはどこがどう良いのかを示す必要があります。
「ここの木の葉っぱが細かく書かれていて本物みたいだね。」
「ここの色合いが先生的に(お母さん的に)好きだなあ。」
「今の投げ方、重心の移動がスムーズでとてもいいですね。」など
☆ほめ方がすぐに思いつかない時には、子供に質問するとよいそうです。
例えば、
「どの辺が気に入っているの?」
「一番頑張ったところはどこ?」
のような感じです。子供との会話の中で、子供がどこを気に入っているのか、頑張ったと思っているのかを引き出して、それを認めて気持ちを共有しましょう。
僕自身もまだまだできていませんが、今年度の写生大会ではこのようなことを意識して立ち回りました。僕のまわりの子どもたちと、このブログを読んでくれた方の周りの子どもたちが、自分を好きになって幸せになってくれると嬉しいです。
頑張りましょう。
参考
amazonプライムで無料で読めました。これはいい本です。